外傷(いわゆる怪我)による傷について

怪我にはいくつかの種類があります。鋭利なもので切ってできた傷や転倒したりして地面と擦れてできたもの、何かに強くぶつけて開いた傷などです。

それぞれに必要な処置がありますがどれも共通して言えるのはまずは創部の洗浄です。傷が深い場合は縫合が必要な場合もあります。縫合は止血のためや創部ができるだけ早く治るように行います。

  • 切創

主に鋭利な刃物なので切った傷です。包丁やカッターナイフなどで誤って切ってしまった傷です。道具を使って切る場所なので指や手が多いです。表面に近い血管が切れてしまうと持続した出血があります。傷が深い場合は縫合が必要です。
  • 挫創

強い力が一つの場所に加わったり、アスファルトなどの凹凸のある場所で転倒すると深い傷ができます皮膚の下の皮下組織や脂肪、筋肉に達する傷になることが多いです。組織が挫滅(押しつぶされてダメになってしまう)することがあるので挫滅した組織を切り取ったりした後、傷を縫合する必要があります。傷は汚染していることが多いので洗浄後縫合しますがそのあと、抗生剤の内服が必要になることがあります。
  • 表皮剥離

皮膚がすれてめくれてしまった状態です。縫合は必要ありませんが皮膚がはがれている状態なのではがれてしまった場所が感染しないように抗生剤の塗り薬や傷の保護を行います。
  • 擦過傷

転倒したりして擦ってしまってできた傷です。挫創まではいかず、表面だけの傷です。よく擦り傷といわれます。洗浄や、抗生剤の軟膏で経過を診ます。